フレンチプレスで楽しむ コスタリカ中煎り豆のバランスとコク 淹れ方
はじめに
このレシピでは、コスタリカ産の中煎りコーヒー豆をフレンチプレスで淹れる方法をご紹介します。コスタリカのコーヒーは、しっかりとした甘みとクリアな酸味、そして全体のバランスの良さが特徴です。特に中煎りの豆は、これらの特徴が最も引き出されやすい焙煎度と言えます。
フレンチプレスは、コーヒーの微細な油分まで抽出するため、豆本来の持つ風味やコクをストレートに味わえる器具です。このフレンチプレスを使うことで、コスタリカ中煎り豆の持つバランスの取れた味わいに、フレンチプレスならではの滑らかな口当たりと豊かなコクが加わった一杯を楽しむことができます。コーヒー初心者の方でも、比較的簡単に安定した味わいを再現しやすい淹れ方ですので、ぜひ試してみてください。
この淹れ方に必要なもの
- コーヒー豆:コスタリカ産 中煎り 15g
- お湯:250ml (約90℃)
- フレンチプレス
- コーヒーミル(お持ちであれば)
- スケール(はかり)
- タイマー
※コーヒー豆は、淹れる直前に挽くのが最も香り高く美味しく抽出できます。
具体的な淹れ方手順
フレンチプレスを使ったコスタリカ中煎り豆の淹れ方をご紹介します。
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お湯を準備する まず、ケトルなどで250mlのお湯を沸かします。中煎り豆のバランスを引き出すためには、抽出温度が重要です。お湯が沸騰したら、少し落ち着かせて約90℃まで温度を下げます。温度計がなくても、沸騰後1分ほど待つと目安となります。
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コーヒー豆を挽く コーヒー豆15gを計量し、フレンチプレス用に粗挽きにします。フレンチプレスは金属フィルターを使用するため、細かく挽きすぎるとフィルターの目を通り抜け、微粉が多く混ざりやすくなります。グラニュー糖よりやや大きい粒度が目安です。挽いた豆をフレンチプレスの本体に入れます。
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お湯を注ぐ(蒸らし) 約90℃に冷ましたお湯を、まず少量(豆全体が湿る程度、約30ml)注ぎます。タイマーをスタートさせ、30秒ほど蒸らします。この蒸らしの工程で、コーヒー豆に含まれるガス(主に二酸化炭素)が放出され、豆が膨らみます。これにより、次にお湯を注いだ際に成分が均一に抽出されやすくなります。
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残りののお湯を注ぐ 蒸らしが終わったら、タイマーが30秒を経過したのを確認し、残りの220mlのお湯を円を描くようにゆっくりと注ぎます。粉全体にお湯が行き渡るように丁寧に注いでください。
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撹拌する(任意) 全てのお湯を注いだら、スプーンなどでコーヒーの表面を軽く数回かき混ぜます。これにより、粉とお湯が均一に混ざり、より安定した抽出に繋がります。ただし、あまり強くかき混ぜすぎると微粉が増える原因となるため、優しく行ってください。
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抽出する プランジャー(蓋とフィルターの部分)を本体にかぶせますが、この時点ではまだ押し下げません。タイマーを見ながら、そのまま4分間抽出を行います。この間にコーヒーの成分がお湯に溶け出します。
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プランジャーを押し下げる 4分経過したら、プランジャーをゆっくりと、一定の力で底まで押し下げます。この時、勢いよく押し下げると危険な場合がありますので、ゆっくりと丁寧に行ってください。フィルターがコーヒー粉を底に閉じ込めます。
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カップに注ぐ プランジャーを押し下げたら、すぐにコーヒーをカップに注ぎます。フレンチプレスの中に淹れたまま置いておくと、コーヒーが抽出しすぎてしまい、味が濃くなったり雑味が出たりすることがあります。抽出が終わったら、残さずカップに移すのが美味しく飲むためのポイントです。
美味しく淹れるためのポイント・コツ
- 豆の挽き目: フレンチプレスでは粗挽きが基本です。細挽きにしてしまうと、フィルターの目を通り抜けた微粉がカップに多く入り、舌触りが悪くなったり、過抽出による苦味や渋味が出やすくなります。豆の品質や鮮度によって適切な挽き目は微妙に異なるため、最初は推奨される粗挽きから始め、微粉が多いと感じる場合は少し粗くするなど調整してみてください。
- 湯温: 中煎り豆のバランス良い風味を最大限に引き出すためには、高すぎず低すぎない約90℃が適しています。熱すぎるお湯(95℃以上など)は苦味や渋味が出やすく、低すぎるお湯(85℃以下など)は酸味だけが強く出てしまい、コスタリカ豆の持つ甘みやコクが十分に引き出せないことがあります。
- 抽出時間: 一般的にフレンチプレスでの抽出時間は3分〜4分程度が推奨されます。このレシピでは4分としていますが、お好みの濃さや味わいに合わせて調整可能です。短すぎると薄く感じ、長すぎると過抽出になります。コスタリカ中煎り豆のクリアな甘みとバランスを重視する場合は、4分を目安にしてみてください。
- 撹拌の有無と回数: 撹拌は必須ではありませんが、行うことで抽出ムラを防ぎ、より安定した味わいを得やすくなります。ただし前述の通り、過度な撹拌は微粉の原因となるため、優しく数回に留めるのがコツです。
- 淹れたらすぐにカップへ: フレンチプレスの中にコーヒーを長時間置かないことが非常に重要です。プレス後も粉は底に残ったお湯に浸かっているため、時間の経過と共に抽出が進んでしまいます。これにより意図しない苦味や雑味が発生し、せっかくのバランスが損なわれる可能性があります。
これらのポイントを意識しながら淹れることで、コスタリカ中煎り豆の持つクリアな甘み、心地よい酸味、そしてフレンチプレスらしい豊かなコクと滑らかな舌触りを最大限に引き出すことができます。
まとめ
コスタリカ中煎り豆をフレンチプレスで淹れるレシピをご紹介しました。粗挽きの豆を使い、適切な湯温(約90℃)で蒸らしを含め4分間抽出するこの方法は、コスタリカ豆のバランスの良さをフレンチプレスならではのコクと滑らかさとともに味わうのに適しています。
今回ご紹介した手順やポイントを参考に、ぜひご自宅でコスタリカ中煎り豆の魅力的な一杯を淹れてみてください。何度か試すうちに、ご自身の好みに合わせた最適な淹れ方を見つけることができるでしょう。